| →私は,油入変圧器における流動帯電現象の研究を行っております。流動帯電による変圧器の故障は1970年代中ごろに初めて経験し,この時流路構造の改善やBTAの添加などの対策がなされましたが,近年,巻線漏れ電流などが管理値内にあるにもかかわらず静電気放電が発生する現象を内鉄形,外鉄形を問わず経験しており,これは絶縁油および絶縁物が経年劣化により高帯電度化したことが原因ではないかと考えらえれています。そこで私は,絶縁油の帯電度を評価するために広く用いられているミニ静電テスタおよび体積抵抗率を測定するための実験系を構築し実験を行っております。また,現在固体絶縁物の経年劣化を評価するための実験系の検討および構築を行っております。これらの実験を行うことで,絶縁油のみでなく固体絶縁物の評価も合わせて行うことが可能となります。以上のことから,変圧器を設計する際の一つの知見となり,広く社会貢献出来るるものと考えております。 |